木造住宅のカーボンフットプリントの見える化に貢献!

~ CO₂排出集約的な部門グループに対する需要・供給の両面から効果的なCO₂削減策が重要 ~

ポイント

・木造住宅のサプライチェーンに着目し、CO₂排出に寄与している部門を特定。
・木造住宅の建築に関わる部門のグループ分けを行い、CO₂排出量の多い部門群を特定。
・新築住宅のカーボンフットプリントを開示することがCO₂排出削減に向けた重要なカギ。

概要

 建設活動に必要な製品を製造するサプライチェーン由来のCO₂排出量と建設活動時由来のCO₂排出量の合計は世界のCO₂排出量の23%に相当するといわれています。九州大学大学院経済学府博士後期課程1年の今田青冶大学院生、同大学院経済学府博士後期課程3年の前野啓太郎(日本学術振興会特別研究員)および同大学院経済学研究院の加河茂美主幹教授の研究グループは、日本の住宅ストックの約90%を占める木造住宅のサプライチェーンに焦点を当て、CO₂排出に寄与している部門を特定し、さらに建築にかかわる部門のグループ分けを行い、CO₂排出量の多い部門群の特定を行いました。
 本研究は、平均的な木造住宅1軒分(延べ床面積:119m2)のカーボンフットプリント(※1、38 t-CO₂)のうち、電力部門由来のCO₂排出量が最も多く32%を占めていることを明らかにしました。加えて、本研究は木造住宅の建築にかかわる部門のグループ分けを行い、CO₂排出集約的な部門グループを明らかにしました。その結果、製鉄プロセスに関わる部門で構成されるグループが木造住宅1軒分のカーボンフットプリントのうち、約15%を占めており、最も多くの割合を占めていることを明らかにしました。本研究が明らかにしたCO₂排出集約的な部門グループ由来が木造住宅のカーボンフットプリントに占める割合をベンチマークとすることで、購入者は、ある会社が建築した新築住宅の実際のカーボンフットプリントが、本研究で示されたベンチマークを超えているかどうかを評価することができます。
 本研究は、国立研究開発法人科学技術振興機構科学技術イノベーション創出に向けた大学フェローシップ創設事業(JPMJFS2132)および、日本学術振興会科学研究費助成事業(JP20H00081)の支援を受けました。本研究成果は、2024年2月2日(現地時間)にJournal of Environmental Management(2022 Impact Factor: 8.7)に公開されました。

用語解説

(※1)カーボンフットプリント…住宅建築に直接間接的に必要となる原材料の調達・製造・物流・販売・廃棄・リサイクルのサプライチェーン全体のCO₂排出量を示します。

詳細

詳細は九州大学プレスリリースをご参照ください。

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