胎児期の金属ばく露と先天性腎尿路異常の関連

~ 子どもの健康と環境に関する全国調査(エコチル調査)について ~

ポイント

・エコチル調査の全国10万組の親子のデータを用いて、エコチル調査九州大学サブユニットセンターは、胎児期の5つの金属(鉛、カドミウム、水銀、セレン、マンガン)へのばく露[※1]と3歳までに診断された先天性腎尿路異常(Congenital anomalies of the kidney and urinary tract: CAKUT)の関連を調べました。
・妊娠中の母体血のマンガン濃度が高いことと、他の臓器の形態異常を伴うタイプ(複雑型)のCAKUTのリスク減少に関連があることが明らかになりました。
・本研究は環境省の予算により実施しました。本研究の内容は、すべて著者の意見であり、環境省及び国立環境研究所の見解ではありません。

概要

 エコチル調査福岡ユニットセンター(九州大学小児科)医員の岩屋らの研究チームは、 エコチル調査の約10万組の親子のデータを使用して、胎児期の5つの金属(鉛、カドミウム、水銀、セレン、マンガン)のばく露と3歳までに診断された先天性腎尿路異常(Congenital anomalies of the kidney and urinary tract: CAKUT)の関連について解析しました。その結果、妊娠中の母体血のマンガン濃度が高いことと、他の臓器の形態異常を伴うタイプ(複雑型)のCAKUTのリスク減少に関連があることが明らかになりました。なお、CAKUTの診断方法が明確に定められていない、全ての参加者に精密な検査を行っているわけではない、母体血の採取時期にばらつきがあるなどの様々な制約があり、更なる詳細な調査が必要です。
 本研究の成果は、令和5年5月23日付で、自然科学分野の学術誌『Science of the Total Environment』に掲載されました。
※本研究の内容は、すべて著者の意見であり、環境省及び国立環境研究所の見解ではありません。

用語解説

[※1] ばく露:私たちが化学物質などの環境にさらされることを言います。身体の表面から中に入ってくることは吸収などと呼び、ばく露とは区別しています。

詳細

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