内⽪−造⾎転換の新規メカニズムを解明

~ 水チャネル分⼦が促進する液胞形成が鍵 ~

ポイント

・⾎管内⽪細胞から造⾎幹細胞を⽣み出すしくみの⼀端が明らかに
・⽔チャネル分⼦アクアポリンが内⽪−造⾎転換に関与することを初めて証明
・細胞⽣理・機械刺激受容の観点からの造⾎発⽣メカニズム解明へ期待

概要

 造⾎幹細胞は、胚発⽣期に⾎管内⽪細胞群の⼀部が分化転換することによって⽣み出されます。この現象は「内⽪−造⾎転換」と呼ばれます。内⽪−造⾎転換は、胚性造⾎と成体型造⾎(⾻髄造⾎)を直接的に繋ぐ重要な分化転換現象です。内⽪−造⾎転換の際、扁平な⾎管内⽪細胞から球状の造⾎幹細胞への劇的な形態変化がおこります。従来の内⽪−造⾎転換に関する研究は、遺伝⼦発現制御メカニズムの解明が先⾏する⼀⽅で、形態変化に関してはどのようなしくみが働いているのか未解明でした。
 九州⼤学⼤学院医学研究院の佐藤有紀准教授らの研究グループは、⽔チャネル分⼦アクアポリン(AQP)を介した⽔分⼦の流⼊が内⽪細胞内の液胞形成を促進し、その結果、細胞の球状化が⽣じることを明らかにしました。この発⾒により、内⽪−造⾎転換の際の細胞形態制御メカニズムが初めて解明されました。
 液胞形成の役割は植物細胞でよく知られていますが、動物細胞での役割はあまり知られていません。我々の研究から、動物細胞において液胞が細胞の分化転換現象に関わることが判明しました。今後、この液胞の機能を詳細に解析することで、従来とは異なる⾓度からの内⽪−造⾎転換現象の理解が進むことが期待されます。
 本研究成果は国際学術誌「Development」に2023年6⽉5⽇(⽉)に掲載されました。

詳細

詳細はプレスリリースをご参照ください。

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