〜8期連続、ビッグデータ処理で重要なグラフ解析性能首位
理化学研究所、九州大学、株式会社フィックスターズ、日本電信電話株式会社(以下「NTT」)、富士通株式会社による共同研究グループ※は、スーパーコンピュータ「富岳」[1]を用いた測定結果を更に向上させ、大規模グラフ解析に関するスーパーコンピュータの国際的な性能ランキングである「Graph500」のBFS(Breadth-First Search:幅優先探索)部門において世界第1位を獲得しました。「富岳」としては8期連続で世界第1位となります。
このランキングは、現在米国コロラド州デンバーのコロラド・コンベンション・センターおよびオンラインで開催中のHPC(ハイパフォーマンス・コンピューティング:高性能計算技術)に関する国際会議「SC23」に合わせて、Graph500 Committeeから11月14日(日本時間11月15日)に発表されます。
大規模グラフ解析の性能は、大規模かつ複雑なデータ処理が求められるビッグデータの解析における重要な指標です。共同研究グループは、今期から高速グラフ解析に実績を持つNTTを加え、「富岳」の性能を一層発揮させるソフトウェア技術の検討を進めています。
※共同研究グループ
理化学研究所 計算科学研究センター プログラミング環境研究チーム
チームリーダー 佐藤三久(サトウ・ミツヒサ)
上級技師 児玉祐悦(コダマ・ユウエツ)
技師 中尾昌広(ナカオ・マサヒロ)
九州大学 マス・フォア・インダストリ研究所
教授 藤澤克樹(フジサワ・カツキ)
株式会社フィックスターズ
エグゼクティブエンジニア 上野晃司(ウエノ・コウジ)
ディレクター 高木瞭(タカギ・リョウ)
シニアエンジニア 井上雄登(イノウエ・ユウト)
シニアエンジニア 柴田敦也(シバタ・アツヤ)
シニアエンジニア 大野真暉(オオノ・マサキ)
シニアエンジニア 寺西寛人(テラニシ・カント)
シニアエンジニア 進藤直佑(シンドウ・ナオスケ)
シニアエンジニア 鈴木浩介(スズキ・コオスケ)
エンジニア 阪本哲郎(サカモト・テツロウ)
エンジニア 南規楽(ミナミ・キラク)
日本電信電話株式会社 コンピュータ&データサイエンス研究所
主幹研究員 高橋寛幸(タカハシ・ヒロユキ)
主任研究員 及川一樹(オイカワ・カズキ)
主任研究員 新井淳也(アライ・ジュンヤ)
社員 尾形嵐士(オガタ・アラシ)
社員 今西遼人(イマニシ・リョウト)
用語解説
[1] スーパーコンピュータ「富岳(ふがく)」
スーパーコンピュータ「京」の後継機。2020年代に、社会的・科学的課題の解決で日本の成長に貢献し、世界をリードする成果を生み出すことを目的とし、電力性能、計算性能、ユーザーの利便性・使い勝手の良さ、画期的な成果創出、ビッグデータやAIの加速機能の総合力において世界最高レベルのスーパーコンピュータとして2021年3月に共用を開始した。
現在「富岳」は日本が目指すSociety 5.0を実現するために不可欠なHPCインフラとして活用されている。
九州大学ホームページもあわせてご参照ください。