特定外来生物「ツマアカスズメバチ」の巣を福岡県内で発見

 ~「ツマアカスズメバチ」の巣を福岡県内で発見しました ~

ポイント

・「ツマアカスズメバチ」は危険な外来種として特定外来生物に指定されていますが、本年になり福岡県内で女王蜂や働き蜂が相次いで発見されていました。一方、巣は未確認の状態で、このままでは「ツマアカスズメバチ」の定着を許してしまう可能性がありました。
・「ツマアカスズメバチ」の定着阻止のため、分布や営巣状況調査を実施した結果、本種の拡散状況をより詳細に把握すると同時に、本種の巣をついに発見するにいたりました。
・本調査結果は、「ツマアカスズメバチ」の定着阻止に貢献する成果となります。

概要

 九州大学大学院農学研究院生物的防除研究施設の上野高敏准教授は、特定外来生物「ツマアカスズメバチ」の福岡県内における分布と営巣状況に関する調査を、環境省九州地方環境事務所と情報共有しながら実施してきました。その結果、福岡市、久山町、篠栗町においてツマアカスズメバチの働き蜂を再確認すると同時に、営巣場所の絞り込みを行った結果、本種の巣を1つ発見するに至りました。
 「ツマアカスズメバチ」は九州北部地方に完全定着する一歩手前の段階にあると判断されますが、巣の発見と駆除は危急の課題であり、今回の巣の発見は定着阻止に向けて一歩前進できたことになります。巣の駆除が定着阻止のカギとなりますので、今後も調査を継続し、残る巣の発見に全力を尽くします。また、関連する行政機関とも連携し、ツマアカスズメバチを根絶すべく行動していきます。なお、今回発見した巣は九州地方環境事務所により駆除作業が行われる予定です。

お問合せ

農学研究院 上野高敏 准教授
電話:092-802-4579
Mail:ueno★grt.kyushu-u.ac.jp
※メールアドレスの★を@に変更してください。

詳細

詳細はプレスリリースをご参照ください。

九州大学ホームページもあわせてご参照ください。

国内初、洋上風力産学官連携コンソーシアムを発足

「KYUSHU UNIVERSITY VISION 2030 キックオフシンポジウム」を開催

関連記事

  1. ミズワタクチビルケイソウが外来侵入種であることを…

    〜環境DNAによる迅速・高感度な検出系開発に期待〜ポイント・近年…

  2. 遠隔操作オール電動草刈ロボットの実証実験を九大伊…

    環境に優しく、安全で快適に作業できる遠隔操作電動草刈機2024年度に九州…

  3. 葉脈の多様性と規則性を「かたち」の数理解析により…

    〜多様な輸送網のデジタル化、定量化、構造探索に期待〜ポイント…

  4. 【11/6開催】第165回【Asia Week …

    コルクット・ギュンゲン 大使(駐日トルコ共和国特命全権大使)九州大学…

  5. 国内絶滅と思われていた水生昆虫、56年ぶりに再発…

    〜 標本の3Dモデルをオンライン公開 〜 日本を含めモンスーンアジア…

  6. 【~7/19募集中】社会的課題解決に向けたアイデ…

    ~社会的課題解決に向けたアイデア・提言を募集します。~2024年9…

  7. ブドウを根頭がんしゅ病から守る!

    拮抗細菌が根頭がんしゅ病を抑制する仕組みを解明 ~ 病原細菌に感染する頭部を…

  8. 好熱菌を黒毛和種仔牛に投与!仔牛の生産性の向上と…

    研究成果のポイント ① ⿊⽑和種仔⽜は離乳時に、⼀時的に発育が停滞す…